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2012/02/06

Going to the Moon, as an adventure.

誰かの芸がもう いま君のものでも
それを嫌えば僕らだって矛盾してくる。

“115億円の月旅行” 1人購入

売れちゃった。
さて、じゃあプロトン(ロケット)とソユーズ(宇宙船)改造して人を月周回軌道までぶん投げるアトラクションでっち上げなきゃいけないゾ。



Space Adventures : Lunar Mission
Space Adventures - the only company to have sent private citizens to space
ロードブリティッシュがソユーズでISS行って帰ってきたのも、この会社が斡旋してたのかな。

アポロ計画のころソ連が無人試験飛行をくり返してたSoyuz L1(ソユーズ・エル・アディン)の再利用みたいです。地球周回軌道から遷移軌道を経て月を周って帰ってくるだけ。月面着陸はナシ。
この計画での大きな収穫は「人間は20G(地上の20倍の重力加速度)がかかっても死なない」ということだな。結果的に人体実験のようなことになってしまったわけだが。

オマケ。
当時もの。

Original Soviet Russian Berkut (Golden Eagle) spacesuit, circa 1960s. RARE

1965年にソ連のアレクセイ・レオノフが人類史上初のEVA = extravehicular activity(船外活動)を行なったときに着用していたものと同じタイプ、わずか8着しか作られなかったオリジナルのうちの一点だそうです。日本円にして約400万円。支払い方法はPayPal不可、要相談。

2011/12/26

落ちる年。

今年はロシアがよく落ちる。Progressに始まりPhobos-GruntもMeridianも全部上段の点火失敗。

ロシアの衛星打ち上げ失敗=ソユーズ同系ロケットに不具合

まあ同系のR-7ではあるけど今回の原因は上段のFregatだよ。いやリフトオフ7分後に3段目は早すぎないか?2段目に点火するのが15分後ぐらい、さらに上はそのあとだよね?
Soyuzの2段目というのは4基のRD-117ブースターを0段目と数えるから1段目がRD-118(RD-117+ジンバル制御)、2段目は2006年にペイロードMeridian 1でデビューしていまいち実績に乏しいRD-0124、3段目がFregatか。

ロシア、通信衛星の打ち上げに失敗 シベリアに落下

え、国防省。
と思ったらペイロードの通信衛星Meridian(メリディアン=子午線)は軍用でも使うからRoscosmosじゃなくてロシア宇宙軍が運用するんだって。メリディアンはモルニヤの置き換え、軌道は日本のGPS補完準天頂衛星みちびきの先祖みたいなモルニヤ軌道。
Meridianは1のあと2が失敗、あと3と4が上がってる。今回は5号機が失敗。何機でコンステレーション展開する構想なんだろう。モルニヤはのべ150機を打ち上げ、現在も20機以上の衛星で運用してるんだって。
過去12か月間で測位用衛星3基、軍事衛星1基、通信衛星1基、火星探査機1基の打ち上げや軌道投入に失敗している。
あら。
がんばれ。

おまけ。

打ち上げ失敗衛星の破片、「宇宙飛行士通り」の民家直撃=ロシア

ちゃんと賠償してもらいなよ。

2011/11/14

抜群の安定感。Союз TMA-22

たとえ火星探査機が地球の重力圏脱出前に運用継続の危機に瀕しようと、そしてこんな雪の中でも難なく上がっていくソユーズ。



9:19ぐらいのとこをよく見てみよう。
リフトオフ後、約530秒で二段目燃焼終了、軌道船分離。周回軌道到達と同時に無重量状態になる瞬間、画面右上にぶら下がってたAngry Birdのマスコットがフワリと浮く。
こういうのをつけとくのは旧ソ連、ユーリィ・ガガーリンの初飛行以来の伝統で、発案者はガガーリン自身といわれている。複雑な計器を確認しなくても、あるいは体感に頼らずに無重量状態が一目瞭然。



こちらはマニア向け、ひとつ前のTMA-21が組立棟から射点まで鉄道で機体移動する映像。こんなものほんとに飛ぶのか?警察犬を連れた周辺警備も犬の散歩にしか見えないのどかさ。
途中4:00ぐらいのとこでこないだのZenitと同様に上段との接続部分が鉄骨むき出しスケルトン構造のとこが見えたり、ガガーリンの有人周回軌道50周年のロゴが見えたり、アボートタワーの構造がかなり高い解像度で見える貴重映像!

2011/10/31

露仏同盟。

こんなの知らなかった。

ギアナから初のソユーズロケット打ち上げ

フランス領ギアナのESAギアナ宇宙センター、クールー射場からロシアのSoyuzロケットが打ち上げられた。ペイロードはEUの衛星測位システム"Galileo"(アメリカで言うところのGPS)コンステレーションの一部"In-Orbit Validation"実証衛星2機。正常に軌道に投入して飛行を完了した。



ローンチビークル(ロケット本体)だけ持ってって上げられるもんじゃないから、わざわざソユーズ用の射場を建てたんだね。カウントダウンはフランス語で、その近辺のシーケンスはアリアンと同じESA風?

ロシアの射場はバイコヌール宇宙基地が北緯45度、プレセツク宇宙基地に至っては北緯62度!建設中のボストチヌイ宇宙基地でも北緯42度。
旧ソ連時代に打ち上げていたのは、軍事偵察衛星や自然科学観測衛星など極軌道もしくはそれに近い、傾斜角が大きい軌道の衛星ばかりだったから、射場の緯度が高いことはさほど問題にならなかった。
近年、傾斜角が小さい対地同期(静止)軌道等に衛星を投入するには、地球の自転速度を利用できない、発射してから飛行中に進路変更するエネルギーが無駄になるなどの理由で、まったく向いてない。ロシアにとっても北緯5度(!)のギアナ宇宙センターは魅力なんだろね。

ギアナ宇宙センター(CSG = Centre Spatial Guyanais)でソユーズを打ち上げる射場ELS(Ensemble de Lancement Soyouz = Soyuz Launch Complex)はArianeを上げる射場から15kmも離れてるんだってさ。広いな。

奇しくもSoyuzは英語でunion...つまり同盟や連合といった意味合いである。

Soyuzはロケットの名前でもあり、ペイロードとなる有人宇宙往還機の名前でもある。つまりSoyuz+SoyuzのみならずSoyuz+Progress(無人補給機)という組み合わせも存在する。

2011/09/23

落下物についてのご注意。

10日ほど前にこんにちはデブリ。で記事にしたアメリカの人工衛星UARSが、いよいよ明日あたり落ちてくるもよう。

人生で一度だけ、大気圏に再突入する人工衛星を見たことがある。
1984年か85年の夕方、西の空を南の方向へ横切る火球のようなものが数十秒に渡って山の稜線から見え隠れ。当時は今ほど簡単に情報を共有できる時代ではなくて、すぐには何だかわからなかった。翌日の新聞で人工衛星が落ちたことを知った。

…というのを今の時代に調べたら何がわかるんだろう?と2年おきぐらいにネットで検索してみても、ずっと詳細不明のままだったのが、ついに判明。手がかりになったのはTBSニュースの動画。



1:22付近から甲子園のカメラが捉えた映像。
(・∀・)コレダ!日時から推測するに、ソ連(当時)のKosmos 1685のようだ。

Kosmosは旧ソ連の、事実上Zenit 8と同一の光学偵察衛星である。15日間ほど軌道を周回したのち、撮影したカメラとフィルムを収めたカプセルを機械船から分離して大気圏再突入、回収する。

List of Kosmos satellites (1501–1750) - Wikipedia, the free encyclopedia

おいこらどんだけロケット飛ばしてんですか。バイコヌール宇宙基地とプレセツク宇宙基地の両方から毎週のように、多いときは3日で4回とか上げてるよ。さすがICBMが常時スタンバイ状態にあった時代、世界の半分を支配してた大国は違うぜ。

Space events - 1985
1985 Sep 26 11:15 Cosmos 1685 (Zenit-8, Oblik) launched into 197 x 353 kilometre, 90 minutes period, 72.9 deg inclination orbit from the Plesetsk Cosmodrome by Soyuz 11A511U rocket. Variant of the Zenit photographic satellite with capabilities of imaging at high slant angle.

1985 Sep 28 02:38 Orbit of Cosmos 1685 reported as 356 x 415 kilometres, 72.9 deg inclination with 90 minutes period.

1985 Oct 10 04:48 Cosmos 1685 descent module lands for recovery after being commanded to re-enter the Earth's atmosphere.
zarya.infoより。いいドメイン名だ。
Zaryaはsunrise,dawn=夜明け、日の出を意味するロシア語。ガガーリンが人類史上初めて地球周回軌道に到達したときのバイコヌール宇宙基地(セルゲイ・コロリョフらが率いる地上管制)のコールサインらしい。国際宇宙ステーションの最初の構成要素として打ち上げられた宇宙機にも名付けられている。

米人工衛星:日本周辺落下「可能性小さい」藤村官房長官

軌道を計算できるサイトがあってさ。

UARS - Visible Passes

9/23から先の10日間で検索すると東京のあたりは2回かすめるだけ?バイクに当たって壊れたりしたらすごい記念になるのににゃー。

2011/09/15

失敗に学ぼう。

プログレス補給船(44P)、打ち上げ失敗



原因についての調査結果がロシア連邦宇宙局からJAXA経由で入ってきた。

プログレス(44P)の打上げ失敗と国際宇宙ステーション計画への影響について
第3段エンジン(RD-0110型)のテレメトリデータを分析した結果、 コンタミによりガスジェネレータの燃料流量が減少し、緊急自動停止に至ったことが判明。
なんというか…言ってみれば結構つまらないトラブル。一段目(ななめについてる蓮根みたいなやつ)は正常に燃焼終了・分離、二段目(ロウソクの芯みたいなの)点火、フェアリングも正常に分離、二段目燃焼終了、分離までは正常。最上段、三段目の推進剤(ケロシン=灯油、軽油、ジェット燃料と同じようなもの)に不純物が混入したか何かの原因で仕様通りの推力が出なくなったため自動的にカットオフ、軌道に届かず飛行終了。

このソユーズというロケットの基本設計は50年以上前のICBM(大陸間弾道弾)R-7からの転用。東西冷戦期に西側アメリカのフォン・ブラウンと並び称された、かのセルゲイ・コロリョフが率いるコロリョフ設計局によるもの。
現役で運用されているプロジェクトの中ではかなり枯れたプロダクトなんですけどね。設計、実装、運用が三位一体で動けないとプロジェクトはうまくいかない。まるで原発みたいじゃないですか。

ロシア…にかぎらずロケットには結構つまらない原因で落ちるものが多い。
昨年末のプロトンが落ちた理由はにわかに信じがたい。プロトンももともとはICBMとして設計されたものの転用だけどソユーズとは出自が別。こちらも三段目のトラブル。推進剤はソユーズのケロシン+液体酸素に対してこちらは非対称ジメチルヒドラジン、酸化剤は四酸化二窒素。どちらも猛毒です。

測位衛星3基を載せたプロトンロケット、打ち上げ失敗

Russia clears Proton to resume flying in December
Operating on outdated procedures, Russian fueling technicians filled the Block DM oxidizer tank to a level prescribed for earlier Block DM stages,(中略)The fueling team unknowingly loaded more propellant than necessary into the Block DM
えっと。。。燃料タンクの設計変更があったにもかかわらず、原始的な方法で酸化剤を注入していたら入れすぎてしまって質量が超過、必要な速度が得られず失敗。

うーん、おそロシア。