2012/11/10

2012年、内之浦。

ご無沙汰してます。
最近、私生活が…えーと、あまりにも何もなかったものでほったらかしになってましたが。

JAXA|内之浦宇宙空間観測所

ここの一般公開があるので鹿児島に来てます。あと糸川博士生誕百周年記念式典。
はやぶさを載せたΜロケットを上げたことで有名な旧ISASの施設。

初日は8:10に羽田発 -> 10:00ごろ鹿児島着、の着陸態勢に入ったところで左手に見える桜島が噴火。西方面(大隅半島=鹿屋とか内之浦の方)へ盛大に噴煙が流れていきました。

で、いつもは空港から高速バスで約1時間、1,200円で鹿児島市内へ向かうのですが、またこれも芸がないというか旅っぽいことしてみようと思い立ったのが、ここまできたら電車乗ったれと。こないだフェリー乗るのに指宿枕崎線という電化されてない鉄道に乗ったのがいかにも旅情って感じだったので。
さてiOS 6の地図で最寄りの駅…が、ない。こういうときのためのMapion見たら空港から約4.6km、徒歩1時間のところに中福良という駅があることが判明。なかふくら。そもそも地名が読めない。
空港の滑走路を横断する地下道を抜けて東側へ。西側は開けてるけどこっちはちょいとした茶畑がある程度。
そんでMapion様は「森の中へ入っていけ」と指示なさる。え、水戸黄門のロケ地巡りみたいなことになっちゃいますよコレ。

で、一応舗装してある獣道+(けものみちプラス)程度の雑木林の坂を数十分降りていってもいまだ第一村人発見できず。もうしばらく歩くと軽トラのおっさんが往復。さらに行って少し開けた、人が住んでる集落に出る。左手に小学校。人…の声はすれども姿が見えず。地形的な意味で。その先の三角ロータリーみたいなところを右へ。
ここでついに事実上の第一村人に遭遇!いかにも地元、軽に乗ったおばちゃん
「どこいくのー?」
「え、えーと、駅…を」
「何駅?」
「なか、なかふくら?」
「中福良はね、そこ右いって左の橋渡った向こう!」
「あ、ありがとー。」

右行くのはだいたい見当がついたんだけど橋なんかねえぞ。さっきと同じような山道に入っちゃうだけ?
Mapionは「おーい通り過ぎたぞボンクラ」的なことをやんわりとおっしゃる。地図と眼前の地形をよーく見比べると「橋」…って、この左?


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…まあ川?を渡ってるから橋ではあるわな。崩れそうだから4t車以上は通るなって書いてあるけど。というか普通車は通れないだろう幅的に。
そこから20mほど進むといきなりホーム。駅というのはあくまでも自称で、どう見てもホーム。百歩譲って停車場。電化されてないから架線もない。ホームと線路、あとこれも自称待合室というゴミのないゴミ置き場か大きめの犬小屋ぐらいの非現住建造物がひとつ、あと鉄道運行に必要と思われる機材が野ざらし。

ここまでの道のりは以下のような感じ。


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で、ここに着いたのが13時ちょっと前。おそらく1時間に1本ぐらいあるよね?と思ったら、すぐに目的地と反対方向(北へ向かう -> 上り?)の電車、じゃない気動車?がきた。もちろん一両ワンマン運行。思えばこのとき北(人吉方面)に乗っちゃって戻ってきてもよかったのだ。だって、次の南(鹿児島方面)行きは14:38で1時間半以上待たなきゃいけなかったんだから。

中福良駅
2010年度の1日平均乗車人員は7人である。
…でしょうね。
ホームのこっちも山、向こうも山。横には民家が数軒あるのみ。商業施設どころか自販機すら皆無。天気いいからぼーっと空を見上げてるとPeachの767が横切る高度500mぐらい下を巨大なスズメバチも飛び交うまさかの自然とビジネスの大コラボレーション。

何か音がしてないとおかしくなりそうだったのでradikoつけてみたらこんなとこでも聴ける。ただし日本全国津々浦々のラジオルールに則ってパーソナリティはご当地タレントなので誰かわからん。
で1時間ぐらいぼけーっと、いつになったら人に会えるのかなあ、などと思ってたら踏切がカンカン鳴りだした。時刻表にはない列車がくるみたい。一応、撮り鉄のまねごとっぽくカメラでも持ってみよう。あ、これあきらかに通過だわって速度で走ってきたのがコレ。

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肥薩線中福良駅を通過する特急「はやとの風」
薩摩隼人の隼人ですね。というか肥薩線が肥後もっこすと薩摩隼人、で南の終点は隼人駅。

そのあともうしばらくホームを何往復かうろうろしてると、やっときた乗れる電車。じゃない線路の上を走る何か。こちらももちろん一両でワンマン、どこから乗るのかわからなかったら後ろのドアが開いて整理券を取る方式。後乗り前降りの後払い。川崎市営バスと同じ。
で、乗って走り出したらまたこれが森とトンネルばっかり、横の木の枝にバチンバチン当たりながら文字通り走破していくわけです。車両のサスペンションも昔みたいなチューニングで、いや実際型式として古いんだろう30年前の東武日光線より揺れる揺れる。陽射しのある昼間にiPhone 4Sで車内の料金表を撮ろうとするとブレて字が読めないくらい揺れる。僕これ何か食べてたら豚になっちゃって、娘の名前が千…こういうのはいいか。

で、20分ほどで隼人駅に到着。ここで日豊線(にっぽう:日向 -> 豊後)に乗り換え。ここは電車。でも整理券をそのまま持ってって鹿児島中央で清算しろと。

鉛色の海沿いを40分ほどかけて、やっと鹿児島中央に到着。持ってるのは前述「うらが白いきっぷ」ですらない整理券だけなので窓口で精算、運賃820円。

もう疲れたから宿にチェックインして昼寝しよう、というところまでが初日でございました。
明日はレンタカーで大隅半島、鹿屋・肝属町方面へ向かうよ!