2011/09/30

希有なるもの、長征2Fと天宮1号。

中国のニュース。長征2F型ロケットで天宮1号を打ち上げ。ロケットの物理的な大きさからいうと日本のH-IIBに相当するかな?ただし推進剤はH-II系のLE-7より原始的なヒドラジン、毒。

「天宮一号」打ち上げ 宇宙基地建設へ一歩

うー、すー、さん、あぁ、いー、リフトオフ。



こんなゆっくり離昇してくロケット初めて見た。。。
管制の通信(当然中国語)、固体ロケットブースター4基と一段目をほぼ同時に切り離すという乱暴なシーケンスからフェアリング分離。中国がここまで見せるってすごいことだよ。

中国で現状はアメリカにおける70年代のスカイラブ計画ではなく、まだアポロ計画の前、ジェミニ計画のあたりと捉えているようです。まずは成功おめでとう!あんまり熱心に他国の上空を占拠すんなよ!

2011/09/29

落ちてくる日常。

たまに発生するイベントってこった。

今度はドイツの衛星落下へ=10月下旬~11月上旬

ROSATはドイツ、アメリカ、イギリスの合同で製作されたX線観測衛星で、レントゲン博士(Dr.Wilhelm Conrad Röntgen)にちなんでRöntgensatellit(レントゲンサテリット)と命名された。1990年6月1日にケープカナベラル空軍基地からデルタIIロケットで打ち上げられ、1999年2月12日に運用を終了した。
軌道傾斜角53度、初期高度580kmの軌道を周回していたが、大気の抵抗で徐々に高度を下げ、現時点で高度およそ270kmの軌道を周回、今年末に大気圏再突入が予想されている。

衛星そのものが大きいというよりも、ミッションの性質上ガラスやセラミックが多用されているため、相当の質量が燃え尽きずに地上まで落下するおそれがある。

さあ、今度は誰に当たるかな?

2011/09/28

Man Made Marvels.

ディスカバリーチャンネル「奇跡の建造」より種子島宇宙センター、日本語字幕つき。これDVDなりBlu-rayで出してくれたら買うのになぁ。



H-IIとH-IIA F6(IGS)の失敗やF8(だいち)、F9(ひまわり7号)の成功を通して、日本(JAXA)が商業ロケットビジネスを確立するまで。

2011/09/26

大河の名を戴くロケット、必要以上のかっこよさ。

その名はドニエプル。



こちらもICBM(大陸間弾道ミサイル)を転用して、民間の商用衛星を打ち上げるロケット。何がすごいって打ち上げ方がミサイルと同じ!サイロからコールドローンチ!
地上の発射台からではなく、サイロからちょっとした爆薬でロケット本体を上に吹っ飛ばし、おおむね空中に出てきた時点でメインエンジン(非対称ジメチルヒドラジン+四酸化二窒素)に点火!さすが出自が即応性を要求されるICBMだけあって低温系を持たないかわりに毒!



何の話してんだか全然わかんねえな、と思ったらロシア語だった。
こんな勢いで吹っ飛ばしてペイロードの衛星は大丈夫なんだろうか?このあとかかる加速度を考えたら平気なのかな。

ちなみに、このニュース映像で上げてるペイロードはドイツのRapidEyeという会社の光学地球観測衛星。ドニエプルの元となったミサイルR-36を、アメリカのアポロ計画を尻目に開発していたエンジニアたちは、まさか半世紀も後に「東西統一ドイツ」の「民間の人工衛星」を打ち上げるなんて想像してだろうか。。。

ラピッドアイ社

オマケ。
商用の衛星打ち上げを請け負うということで仕様が公開されてます。User's Guideて。家電か!

DNEPR User's guide (PDF)

2011/09/23

成功!

ロケットは正常に飛行を完了し、ペイロード(ロケットが運ぶ荷物)である情報収集衛星も正常に分離、軌道に投入されたようです。

H-IIAロケット19号機による情報収集衛星光学4号機の打上げ結果について

あとは数ヶ月かけて衛星自体の機能が正常と確認できたら運用開始。
とりあえずロケット班のみなさん、おつかれさまでした!また長谷展望公園(南種子町の公式展望台)では三菱重工のツナギ着たお兄さんたちが万歳三唱してたかな?

あとは衛星運用班がんばってください。

北朝鮮監視衛星を搭載、ロケット打ち上げ成功

この写真、ニコ生とかUstreamで生中継してた人とほとんど同じ場所から撮ってるね。

情報収集衛星 打ち上げ成功

報道は竹崎展望台に入れてもらえていいなぁ。。。

これでH-IIAは18/19で成功率94.7%になった。基本構成要素の多くを流用したH-IIB 2機を含めると20/21の95.2%だから、積極的な開発を進めている先進的なロケットの中では信頼性はかなりいい方?

落下物についてのご注意。

10日ほど前にこんにちはデブリ。で記事にしたアメリカの人工衛星UARSが、いよいよ明日あたり落ちてくるもよう。

人生で一度だけ、大気圏に再突入する人工衛星を見たことがある。
1984年か85年の夕方、西の空を南の方向へ横切る火球のようなものが数十秒に渡って山の稜線から見え隠れ。当時は今ほど簡単に情報を共有できる時代ではなくて、すぐには何だかわからなかった。翌日の新聞で人工衛星が落ちたことを知った。

…というのを今の時代に調べたら何がわかるんだろう?と2年おきぐらいにネットで検索してみても、ずっと詳細不明のままだったのが、ついに判明。手がかりになったのはTBSニュースの動画。



1:22付近から甲子園のカメラが捉えた映像。
(・∀・)コレダ!日時から推測するに、ソ連(当時)のKosmos 1685のようだ。

Kosmosは旧ソ連の、事実上Zenit 8と同一の光学偵察衛星である。15日間ほど軌道を周回したのち、撮影したカメラとフィルムを収めたカプセルを機械船から分離して大気圏再突入、回収する。

List of Kosmos satellites (1501–1750) - Wikipedia, the free encyclopedia

おいこらどんだけロケット飛ばしてんですか。バイコヌール宇宙基地とプレセツク宇宙基地の両方から毎週のように、多いときは3日で4回とか上げてるよ。さすがICBMが常時スタンバイ状態にあった時代、世界の半分を支配してた大国は違うぜ。

Space events - 1985
1985 Sep 26 11:15 Cosmos 1685 (Zenit-8, Oblik) launched into 197 x 353 kilometre, 90 minutes period, 72.9 deg inclination orbit from the Plesetsk Cosmodrome by Soyuz 11A511U rocket. Variant of the Zenit photographic satellite with capabilities of imaging at high slant angle.

1985 Sep 28 02:38 Orbit of Cosmos 1685 reported as 356 x 415 kilometres, 72.9 deg inclination with 90 minutes period.

1985 Oct 10 04:48 Cosmos 1685 descent module lands for recovery after being commanded to re-enter the Earth's atmosphere.
zarya.infoより。いいドメイン名だ。
Zaryaはsunrise,dawn=夜明け、日の出を意味するロシア語。ガガーリンが人類史上初めて地球周回軌道に到達したときのバイコヌール宇宙基地(セルゲイ・コロリョフらが率いる地上管制)のコールサインらしい。国際宇宙ステーションの最初の構成要素として打ち上げられた宇宙機にも名付けられている。

米人工衛星:日本周辺落下「可能性小さい」藤村官房長官

軌道を計算できるサイトがあってさ。

UARS - Visible Passes

9/23から先の10日間で検索すると東京のあたりは2回かすめるだけ?バイクに当たって壊れたりしたらすごい記念になるのににゃー。

今度こそ!F19

どっちの記事も微妙に間違ってんぞ。

H2Aロケット射場に移動 23日打ち上げ

射場へ移動じゃなくて、大崎射場の中で組立棟から吉信第一射点へ移動ですね。N系やJ-Iを上げてた大崎射点とかあのへんの地理感覚は実際に行ってみないとわからないよ!おじゃり申せよ。

H2Aロケット、発射台に移動=情報衛星を搭載―種子島宇宙センター

H-IIAを含むH-II系ロケットは組立棟(VAB=Vehicle Assemble Building)から移動発射台(ML=Mobile Launcher)ごとドーリーに載せられた状態で射点まで移動する。

H-2Aロケット 19号機 機体移動 生中継【予定】 (番組ID:lv64784418)

ニコ生で機体移動の生中継やってたみたい。
父の遺言でニコ動のプレミアム会員にはなるなと…いや生きてますけど。親父。たぶん。知らねえ。

2011/09/18

More! F19

H-IIAロケット19号機による情報収集衛星光学4号機の打上げ延期について

そら再々延期するわ。だって台風きてるもの。
種子島宇宙センターの大崎射場は少し急がなけきゃいない事情があって、それはつまり後の予定が詰まってる。今年度中にあと3機のロケットを打ち上げる予定。
  1. H-IIA 20号機?情報収集衛星(IGS=Information Gathering Satellite)レーダー3号機
  2. H-IIA 21号機?地球環境(水循環)変動観測衛星(Global Change Observation Mission=GCOM-W1)
  3. H-IIB 3号機 こうのとり3号(HTV 3)
ロケットは造ったらすぐに打ち上げられるものではなくて、部品単位で、たとえば第一段のロケットエンジンLE-7Aなんかは領収燃焼試験をパスした後で、大崎射場吉信射点にあるでっかい箱場の建物VAB(Vehicle Assembly Building=ロケット組立棟)で二段式+ペイロードのロケットに組み立てられる。
で、このVABは一度に2機までロケットを組み立てられるけれど、それ以前に部品として持ち込める固体ロケットブースター(SRB-A)の数が法令で決まってる。なんでかってそりゃ危険物だから。末端水酸基ポリブタジエンコンポジット推進薬という物質を化学反応(燃焼)させて噴射して推力を得るのだけれども、この物資はきわめて大ざっぱに言ってしまえば「火薬とアルミの粉末を合成ゴムに練り込んで固めた」ようなもの。我々の常識からすると燃焼というより爆発に近い反応をする。
去年のH-IIA F19(みちびき)とH-IIB F2(こうのとり2)を同時に組み立ててるとき、前者は202構成だからSRB 2本、後者はSRB 4本の構成で計6本が搬入された状態で作業が行われ、安全基準が見直されたという経緯がある。

もひとつ。
そもそも情報収集衛星とは何ぞや。
1998年のテポドン騒動のとき、日本はアメリカの偵察衛星に頼ってていいのか?自力で情報収集ぐらいしたらどうか?という案が与野党から持ち上がって当時の小渕内閣がじゃあ上げっか、ぐらいのノリで始めた計画。光学とレーダーの2種類、各2機を2組の計4機で自然科学的な観測も含めた情報収集を行うという主旨。

光学観測衛星は、まあデジカメの超いいやつがついてると思ったら間違いねえ。レーダーは可視光や赤外線で見えない部分が電波的に観測できる。どちらも基礎的な技術は先日運用を終了した陸域観測技術衛星だいち(ALOS=Advanced Land Observing Satellite)の技術を基にしている。

疲れたから今日のところはこのへんにしといたろ。。。

2011/09/17

17 -> 18, F19

H-IIAロケット19号機による情報収集衛星光学4号機の打上げ日について
新たな打上げ日を平成23年9月18日、打上げ時間帯13時36分~13時49分(日本標準時)に決定いたしました
え、台風きてっけど大丈夫か?ふたつきてんぞ。

台風情報(台風15号)

台風情報(台風15号)

幸運を祈る!

2011/09/16

H-IIA F19再延期。

台風接近のため。

H-IIAロケット19号機による情報収集衛星光学4号機の打上げ延期について

ちょっと考えたら沖縄〜奄美〜大隅諸島は台風銀座だ。無事に上がるかどうか以前に現場で仕事する人たちの安全もかかってるからしょうがねえ。

深宇宙探査機なんかだと打ち上げのタイミングがかなりかぎられるけど極軌道の人工衛星ならそこまでシビアじゃないかな。

2011/09/15

失敗に学ぼう。

プログレス補給船(44P)、打ち上げ失敗



原因についての調査結果がロシア連邦宇宙局からJAXA経由で入ってきた。

プログレス(44P)の打上げ失敗と国際宇宙ステーション計画への影響について
第3段エンジン(RD-0110型)のテレメトリデータを分析した結果、 コンタミによりガスジェネレータの燃料流量が減少し、緊急自動停止に至ったことが判明。
なんというか…言ってみれば結構つまらないトラブル。一段目(ななめについてる蓮根みたいなやつ)は正常に燃焼終了・分離、二段目(ロウソクの芯みたいなの)点火、フェアリングも正常に分離、二段目燃焼終了、分離までは正常。最上段、三段目の推進剤(ケロシン=灯油、軽油、ジェット燃料と同じようなもの)に不純物が混入したか何かの原因で仕様通りの推力が出なくなったため自動的にカットオフ、軌道に届かず飛行終了。

このソユーズというロケットの基本設計は50年以上前のICBM(大陸間弾道弾)R-7からの転用。東西冷戦期に西側アメリカのフォン・ブラウンと並び称された、かのセルゲイ・コロリョフが率いるコロリョフ設計局によるもの。
現役で運用されているプロジェクトの中ではかなり枯れたプロダクトなんですけどね。設計、実装、運用が三位一体で動けないとプロジェクトはうまくいかない。まるで原発みたいじゃないですか。

ロシア…にかぎらずロケットには結構つまらない原因で落ちるものが多い。
昨年末のプロトンが落ちた理由はにわかに信じがたい。プロトンももともとはICBMとして設計されたものの転用だけどソユーズとは出自が別。こちらも三段目のトラブル。推進剤はソユーズのケロシン+液体酸素に対してこちらは非対称ジメチルヒドラジン、酸化剤は四酸化二窒素。どちらも猛毒です。

測位衛星3基を載せたプロトンロケット、打ち上げ失敗

Russia clears Proton to resume flying in December
Operating on outdated procedures, Russian fueling technicians filled the Block DM oxidizer tank to a level prescribed for earlier Block DM stages,(中略)The fueling team unknowingly loaded more propellant than necessary into the Block DM
えっと。。。燃料タンクの設計変更があったにもかかわらず、原始的な方法で酸化剤を注入していたら入れすぎてしまって質量が超過、必要な速度が得られず失敗。

うーん、おそロシア。

2011/09/14

猛吹雪という名の宇宙往還機。

しばらく前に、とあるオークションサイトにアメリカの宇宙開発グッズが大量に出品されたんです。

RR Auction: Browse Gallery :Space & Aviation

その中に大気圏再突入時にオービターの機体を保護する耐熱タイルがあったの。でも「このアイテムに入札できるのはアメリカ国籍をお持ちの方だけです」って言われちゃった。たしか最終的にUS $300ちょっと超えたと思う。

で。
旧ソ連にBuran(ぶらん)という、通称ソ連版スペースシャトル、つまりは宇宙往還機計画がありまして、こちらはタイミングがソ連崩壊と重なってしまったために計画そのものがなんだかうやむやになってしまったかわいそうな宇宙機。
今はドイツのシュパイアー技術博物館に実機が展示されてます。

Spaceshuttle BURAN

Buran on Rhine 9

…なんだかシュールな画。どんぶらこっことライン川を下って運ばれてきた。
前置きが長くなりましたが、そのBuranの激レアグッズがeBayに出品されてるのです!

SPACE SHUTTLE BURAN HEAT SHIELD THERMAL BLACK TILE

Buranがアメリカのスペースシャトルと同じようなThermal Protection System(耐熱保護システム)で設計されているならば、おそらくタイルの材質やら製法も似たようなもののはず。スペースシャトルの機体下面、黒い部分に使われているのは発泡成形された表面を"Reaction Cured Glass"=釉薬(うわぐすり)状に改質された酸化ホウ素ケイ素ガラス(パイレックス等、熱膨張率が低い耐熱ガラス)で1,260℃程度まで耐えられる。なおかつ非常に軽量で1m^3あたり140kgしかない。つまり水に浮く。
以上Wikipedia(英語版)情報。
表面を改質させるのはアブレーション冷却(材質自体が固体 -> 液体 -> 気体になることによって断熱、融解熱や気化潜熱で内部を守る)のためかな?

はい、その逸品が約6千円でございます。
買う?

この手のものに興味がない女子に話してみたら「…買ってどうすんの?」と聞かれたが、そりゃ飾っとくだろうよ。模型とか飾るだけで直接何かの役に立たないものはいろいろある。

以下オマケ。

打ち上げと大気圏再突入のとき宇宙飛行士が着用する与圧服。

RUSSIAN SPACESUIT STRIZH BURAN SPACE SHUTTLE RARE!!!!

なんだこれ?aileron(エルロン)=補助翼?主翼に付いてる可動翼の一部みたいです。

Buran Space Shuttle Large Aileron Rare
デルタ翼機など、構造上水平尾翼のない飛行機では、主翼にエレベーターとエルロン(aileron)の機能を兼ね備えたエレボン(elevon)と呼ばれる動翼を有する。
なるほど。
で、なんでこんなもんがカナダにあるんだ?

さらにオマケ。
こちらはアメリカのSpace Shuttle Main Engineのノズルのみ。

GENUINE ROCKET NOZZLE USED IN THE U.S. SPACE SHUTTLE PROGRAM MADE BY ROCKETDYNE

Rocketdyne社製のテスト機?エンジニアリングサンプル?青いペンキで何か書いてある。非売品とかそういう意味合いに見えるんですが。。。

ちなみにBuranをスペースシャトルのパクリとか言うのは実に的外れで、この有翼の宇宙往還機というアイディアは、フォン・ブラウンの師匠としてもおなじみヘルマン・オーベルトのドイツ宇宙旅行協会に在籍していたオイゲン・ゼンガーによるものらしい。
90年代にはESA(フランスが率いるヨーロッパ宇宙機関)にエルメス、日本の宇宙開発事業団(NASDA)と航空宇宙技術研究所(NAL)(当時、いずれも現JAXAに統合)のHOPEというパッと見で似たような計画はあったようです。どちらも残念ながら技術的な困難と資金難で実現しなかったけどね。

2011/09/13

今週末のイベント。

H-IIAロケット19号機の打上げ延期について(搭載機器の不適合への対応)

グラウンドに落とすべき端子が宙ぶらりんになってたってことみたいね。

それはそうと指令破壊受信機(Command Destruct Receiver)が何なのかいまいちわからない。
最初、非常時にいわゆる「自爆」するためのFTS(Flight Termination System=飛行終了システム)の一部かと思ってたら二段目に入ってるのね。H-IIB F2で実験的に行った制御落下コマンドを受信する装置?

あいや、やっぱ自爆装置のトリガーみたい。以下は奇しくもJAXA発足直後、8年前のプレスリリース。

H-IIAロケット6号機の打上げ失敗について(速報)

憧れの2024構成。SRB-Aの分離に失敗、第一段で必要な速度と高度を得られず指令破壊。

H-IIAロケット19号機による情報収集衛星光学4号機の打上げ日について

再設定。
9月17日(土)の13〜15時だそうです。僕はもうちょっと寒くなってからの20号機ねらいです。

もうひとつ。
昼間、てれとでブレードランナーやってたから見てたらイワタニのCMでH-IIAロケットの映像(C)JAXAが流れた。イワタニ=ガス=LNGならthe 仕分けで廃止になったGXロケットのLE-8エンジンじゃねえのか?と思ったらH-Iの液体水素系のころからNASDA(当時)に参画していたもよう。

日本の宇宙開発とイワタニ

侮れねえな。ホースノン。

なりゆきまかせ。

こんばんは。にわかロケットファンです。
おまえ誰だーーー!?と叫ばれる前に自己紹介しなければいけません。ここにあったカステラを食ったやつは誰だーーー!?

twitterで細々とロケット関連の情報を見てたらいろいろネット上のリソースあたれるということに気づいちゃったのでまとめてみることにしました。 英語ならなんとか。フランス語とかロシア語はGoogle翻訳経由でどうにか。

思えば機械が好きな子供ではありました。最近まで。

JAXA全面協力!ドラマ8「ふたつのスピカ」


「ふたつのスピカ」実写ドラマ化

それが、このドラマ見たらもうねーもう、なんていうか青臭い青春ドラマに必要な要素すべて盛り込んであるんですよ。それぞれが期せずして背負わされた生い立ち、家族との軋轢、友情、努力、競争、挫折、別れ。将来への不安。子供なりのせまい世界観。
勢いあまって2010年5月にJAXAの種子島宇宙センターまでH-IIAロケット17号機(ペイロードは金星探査機あかつき、小型ソーラーセイル実証機イカロス)の打ち上げを観に行っちゃいました。まあ天候不順で3日延期になって2日後までしか日程おさえてなかったので見られなかったんですが。その後2011年1月のH-IIB 2号機(こうのとり2号)は無事に観られました。

ロケットは見とくといいですよ。興味の有無にかかわらず。
僕が見たのは長谷展望公園という南種子町の公式展望場でH-IIBの大崎射場吉信第二射点から直線距離で6km以上あるところなんですが、あの距離から見てあの大きさのものがあの速度で上がっていかないと振り切れない地球の重力の強大さを量感的に体感できるイベントはそうそうないでしょう。

このブログは僕が地球周回軌道に到達したら終了です。もしくは飽きたら終わり。

Deltaの家族たち。

最初のエントリーでDelta IIの打ち上げ動画を紹介しました。日本のNASDA(当時)が開発したN-IIとH-Iも、そのDelta IIと共通の先祖を持ちます。
無音で眠くなるという珍しいロケット動画。





舶来のStrap-on Booster(固体推進剤補助ロケット)Castor IIの9本構成と分離方法は似てるけど燃焼シーケンスが若干違う感じ。H-Iは9本全部同時燃焼してるのに対してN-IIは回転対称の3本を1セットにして時間差で燃焼してる?

なんにしろ燃焼終了後9本まとめて花が開くようにjettison(分離)していくあたりに芸術点を求めちゃうのが日本らしくていいと思う。

こんにちはデブリ。

NASAの上層大気研究衛星UARS(Upper Atomosphere Research Satellite)が落ちてくる。

衛星の破片、落ちるかも 人に当たる確率3200分の1

地上からロケットで上げたんじゃなくて、ディスカバリーで持ってって軌道上で放出された幸せな衛星。
軌道傾斜角57度ってどういう軌道だ?ISS(国際宇宙ステーション)が51度で離心率も同じようなもん。なぜこういう軌道なのか必然性がよくわからない。より高緯度も含めた観測なら極軌道の方が有利なんじゃん?
ところでこれ世界の環境トピックのメインがオゾン層だった時期に打ち上げられて運用してた衛星なんだね。いまどき誰もオゾン層なんて言わなくなっちゃったよ。とくに低緯度の有色人種が権力を持ってる国では。

極端に低い確率のハズレ引きがちなんで気をつけます。。。

2011/09/12

Delta II with GRAIL.

ケネディ宇宙センターのすぐ隣、ケープカナベラル空軍基地から双子の月探査機GRAILを載せたDelta IIロケットが打ち上げられた。初速…とは言わないか、リフトオフ直後の加速がすごい!



日本のN-IIやH-Iと同じ9本の固体推進剤ブースターが圧巻。しかもリフトオフ時は9本のうち6本だけ点火、t=+80sec近辺で3本ずつ2回に分けて分離と同時に残りの3本に空中点火!この時間まで光学的に捕捉できてるのもすごい。